《前編》SNSキャンペーンとは?注目されている背景とメリットやリスク・注意点を解説します!
商品の販促や、サービス・企業の認知拡大のために行うキャンペーンですが、ハガキで応募するものやWEBを利用する形式のものの他に、最近ではSNSを利用したキャンペーンが増加しています。
なぜ今、SNSキャンペーンが注目されているのでしょうか。このブログを読めば、SNSキャンペーンが注目されている背景や、企画するうえでのメリットやリスク・注意点をよりよくご理解いただけます! なお、キャンペーン業務局業務について解説したブログもありますので、そちらもぜひご参考ください。
キャンペーン事務局をどのように利用すれば良いのか気になりますよね。本記事では、キャンペーン事務局の概要や外部委託するメリット、実施するために必要な工程をご紹介いたします。
※ この記事は以下のような人におすすめ! ※
ハガキやWEB応募型のキャンペーンだけじゃなく、
今後はSNSキャンペーンも取り入れていきたい!
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SNSキャンペーンとは
SNSキャンペーンとは、その名のとおりX(旧Twitter)、Instagram、Facebook、TikTok、LINEなどのSNSを利用して行うキャンペーンを指します。
皆様もSNSを利用する際に、日常的に目にすることがあるのではないでしょうか。例えば、企業アカウントが発信する特定の投稿をリツイートと該当アカウントのフォローで参加応募ができるものや、商品の写真を撮影しハッシュタグをつけてそれを投稿することで参加応募ができるものなどがあり、キャンペーンの形式はさまざまです。
SNSを利用する方なら一度は目にしたことがあるであろうSNSキャンペーンですが、SNSを利用したキャンペーンがここまで一般化した背景には、国民のライフスタイルの変化と、それに伴うSNSマーケティングの重要性が高まったことが要因として挙げられます。
なぜSNSキャンペーンが注目されるのか?
なぜSNSキャンペーンが注目されるようになったのでしょうか。その背景にはSNSが社会に浸透したことによって、企業もその影響力を活用しようとSNSマーケティングに注力するようになったことが要因として挙げられます。
日本国民のスマートフォン所有状況を調べた総務省の調査によると令和4年には88.6%の国民がスマートフォンを使用していることが示されました。
また、同じく総務省のSNS利用状況調査によると、SNSの国内利用率は全体で78.7%にのぼり、日本人口の約8割近くが利用していることが分かります。特に、年齢階層別で見ると13歳~59歳の範囲においては平均88%もの多くの国民がSNSを利用していることが示されました。これらの調査結果から、今やSNSは日本人の多くが利用する巨大なプラットフォームとなっていることが分かります。
国内でも多くの利用者がいるSNSですが、SNSにはテレビや新聞といった従来のマスメディアと大きく異なる特徴があります。
従来のマスメディアは、情報の送り手と受け手が固定されており、送り手から受け手へと一方通行の情報伝達のみに留まっていました。しかし、SNSでは情報の受け手だった一般ユーザーが、同時に発信を行うことができるようになりました。つまり、これまでのマスメディアでは発生し得なかった、送り手と受け手の相互の情報のやり取りが行えるようになったのです。エンドユーザーが発信するSNSの投稿や、それに寄せられる感想や口コミはUGC(User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ)と称され、生活者の購買意欲の喚起に大きな影響を与える存在として注目されています。
一昔前には、『ググる』という言葉がありましたね。これは、検索エンジンサービスのGoogleを動詞化したネットスラングで、検索をすることを指す言葉として使用されていましたが、検索を行うという意味の言葉は現在では、『タグる』という言葉・行動に変容してきています。タグるとは、主にInstagramにおける、ハッシュタグ『#』を指定し、検索結果に示された投稿画像の一覧から気になるものをチェックする検索行動です。
例えば、東京でランチを探す際、従来ではGoogle の検索窓に『東京 ランチ オススメ』などで検索をかけていたものが、「タグる」ではInstagramの検索窓に『#東京』『#ランチ』などで検索をします。すると、一般ユーザーが投稿した東京のランチメニューが画像投稿として一覧化されます。タグるのメリットとして、投稿をしているのが検索を行っている一般ユーザーと同じであるため、忖度のないありのままの情報を取得しやすいことが挙げられます。この例は、SNSが従来の検索行動の変容を促すほど、私たちの生活に広く根ざしていることを指し示しています。
このように、SNSは今や私たちの生活に欠かせないものの一つになっています。これによって、企業の広報活動や、マーケティングの主戦場も徐々にネットやSNSへと舞台を移していきましたが、その中の施策の一つとして効果的なものがSNSキャンペーンです。 SNSを利用するマーケティングにおいて、フォロワー数は大きな武器です。フォロワーが多いほど、企業からの情報を継続的に取得できる人が増え、拡散力も高くなります。これにより、企業のブランディングや購買施策を認知してもらう機会を増やすことができるのです。このように、フォロワー数はSNSマーケティングにおいて非常に重要な要素ですが、フォロワー数を増加させる施策としてSNSキャンペーンは非常に有用なのです。これらのことが影響し、SNSキャンペーンは徐々にそのシェアを増加させています。
SNSマーケティングプラットフォーム「OWNLY」(オウンリー)を開発・運営するスマートシェア株式会社(渋谷区、代表取締役 西山統)は、2023年1月16日〜2023年1月20日にSNSマーケティングの企業動向について、事業会社や広告代理店に勤務する131名を対象とする調査を実施いたしました。それによると、SNSマーケティングに対する予算を増やす企業が30%を超えています。
また、2023年に注力していきたいSNS施策として、『公式アカウントの運用』48.6%に次いで、『SNSキャンペーン』42%という結果になっています。これらの結果からも、多くの企業担当者様が、SNSマーケティングとその施策としてのSNSキャンペーンを重要視していることが伺えます。
次項ではSNSキャンペーンを利用することで得られるメリットとリスク・注意点をご紹介させていただきます。
出典:総務省 令和4年情報通信に関する現状報告の概要 年齢階層別SNSの利用状況(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nf308000.html#d0308200)
出典:スマートシェア株式会社 2023年、約3割の企業がSNSマーケの予算増額へ。「動画」や「キャンペーン」などで話題化を狙う、企業の動向は?〜年間キャンペーン実施数5,000件のスマートシェアが独自調査〜(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000135.000019448.html)
SNSキャンペーンのメリット
・フォロワーの獲得
前文でもお伝えしたように、SNSマーケティングにおいて、フォロワーとは企業と継続的に接点を持つことができるという点で非常に重要な要素です。
SNSキャンペーンを実施する際に、自社の企業アカウントのフォローを応募条件にすることで、フォロワーの増加を促すことができます。フォロワーを増加させることは、企業が発信する情報の受け取り手を増やすことになるので、潜在的な顧客や企業のファンの獲得に繋がります。
また、キャンペーンの種類によっては、企業とエンドユーザーとの相互のコミュニケーションを増加させる手法もあります。例えば、企業の投稿へのコメントやハッシュタグ、メンション機能(特定のユーザーを指定する機能)の使用を応募条件としたキャンペーンの場合がこれにあたります。これらのキャンペーンは、多くのUGCを獲得することができるほか、強力な拡散力を伴います。これによって、企業への親近感を醸成し、商品や企業のことを思い出してもらえる確率も高くなり、顧客の育成も期待できます。
・商品やサービス、自社ブランドの認知拡大
拡散力の高いSNSキャンペーンを実施することができれば、多くの人に商品やサービスを認知してもらえる可能性があります。また、最近ではSDGsと絡めたSNSキャペーンを行うことで、企業ブランドの認知と醸成を計る取り組みも行われています。例えば、某お菓子メーカーは、3月17日の『みんなで考えるSDGsの日』と絡めて、地球環境に配慮した自社製品が当たるフォロー&引用リツイートキャンペーンを実施しました。また、引用リツイートの際には、#(ハッシュタグ)によって当企業の環境問題への取り組みを想起させるような文言をツイートに含めることを応募条件としました。これによって、当企業のSDGsへの活動と、地球環境に配慮した自社製品についての認知拡大に貢献しました。企業の社会貢献活動の広報は、テレビや新聞、自社のHP上で行われることが多いですが、オールドメディアの性質上、認知の拡大には限界がありました。しかし、SNSキャンペーンと組み合わせることで、多くの人の目に触れることが可能です。
・購買行動や来店行動の促進
キャンペーンの景品を、商品券やクーポン券に設定することで商品やサービスの利用機会を増やし、自社サービスへの定着を図ることができます。 SNSキャンペーンは基本的にスマートフォンで簡単に応募することができ、応募賞品を電子クーポンやポイントといった電子媒体で配布することも可能です。そのため、SNSキャンペーンはハガキやWEB応募型のキャンペーンと比較すると、消費者にとって手軽に利用することができます。
・顧客とコミュニケーションがとりやすい
SNSでは企業と消費者とが直接やり取りができるのが大きな特徴でもあります。これにより消費者の投稿やコメントから、企業や商品、キャンペーン自体に対する反応や感想をリアルタイムで知ることができます。このような消費者からの意見を直接収集することで、今後の商品開発やマーケティングに活かすことができます。ハガキやWEB応募型のキャンペーンでもアンケートという形で消費者からの意見を収集することができましたが、リアルタイムかつ忖度の無い生の声を収集することができるのはSNSキャンペーンならではの大きなメリットと言えます。
SNSキャンペーンのリスク・注意点
・炎上リスクがある
SNSの使用において、最も懸念すべき点が炎上リスクです。
SNSは拡散力が高いことがメリットとして挙げられますが、逆に不適切な発言や投稿も高い拡散力によって多くのユーザーの目に触れてしまいます。キャンペーンが炎上してしまうと、企業や商品・サービスのイメージ低下につながる恐れがあります。
・各SNSの規約・ガイドラインを遵守しているか
各SNSにはキャンペーンを行う上での利用規約やガイドラインがあります。例えば、X(旧Twitter)では複数アカウントを作成させないことや、繰り返し同じツイートをさせないことなどがガイドラインで示されています。InstagramやFacebookでも同様のガイドラインが設定されていますので、それに則ったキャンペーンの運用が必要です。これらの規約・ガイドラインに違反した場合には、アカウントの凍結や消去の可能性もあります。
出典:X(旧Twitter) キャンペーンの実施についてのガイドライン
(https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/twitter-contest-rules)
出典:Instagram プロモーションガイドライン
(https://help.instagram.com/179379842258600/)
出典:Facebook 利用規約とポリシー
(https://www.facebook.com/policies_center/pages_groups_events#promotionsguidelines)
出典:TikTok ブランド、製品、またはサービスの宣伝
(https://support.tiktok.com/ja/business-and-creator/creator-and-business-accounts/promoting-a-brand-product-or-service)
・景品表示法に違反していないか
日本には景品に関する規制や禁止事項を定めた「景品規制」というものがあります。これは、商品やサービスについて実際よりも良く見せかけた表示や過大な景品付き販売による消費者の誘引を防止し、消費者がより良いサービスや商品を自主的に選べる環境を守るための法律です。SNSキャンペーンに限ることではありませんが、キャンペーンで景品を提供する場合には、景品表示法に抵触していないかを事前に確認することが必要です。商品の購入やサービスの利用を含まず、誰でも参加できるようなオープンキャンペーンはこれにあたりませんが、商品の購入やサービスの利用を条件に景品を提供するクローズドキャンペーンでは、キャンペーンの景品で使用する賞品について、金額の上限規制が景品表示法では設けられています。景品を選定する場合には、景品価格の税込み額が上限規制内であるかを注意する必要があります。
出典:消費者庁 不当景品類及び不当表示防止法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=337AC0000000134)
まとめ
このように最近ではSNSの重要度が高まってきているのに従って、企業のマーケティング戦略もSNSを重視するようになってきています。これらの流れに伴い、SNSに対応したキャンペーン手法のニーズが高まっているのが現状です。弊社国和システムでは、従来のハガキ、WEBを活用したキャンペーン業務はもちろん SNSキャンペーンについてもご提案・対応させていただきます。お客様のお力になれるよう尽力いたしますので、お困りの際はぜひ一度ご相談ください。
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